消化・吸収について
2021年7月22日
多くの食べ物は、そのままでは利用できない高分子の形で摂取されるため、これらを分解して消化管の粘膜を通過してやすい低分子にする過程が必要です。その分解過程を消化といいます。また、消化により分解された栄養素が、血液やリンパ液に移送される過程を吸収といい、吸収の90%は小腸で行われます。
①口から胃まで・・・口から入った食べ物は、消化しやすいように歯で細かくかみ砕かれ唾液と混ざり合い、食道を通って胃に運ばれます
②胃・十二指腸・・・胃に入った食べ物は、胃の収縮活動と消化液の働きによっておかゆのようなドロドロの状態に。それから少しずつ十二指腸に送られ、本格的な消化・吸収活動が始まります。
③小腸・・・さまざまな消化液によって分解されたら小腸に送られ、時間をかけて栄養素が吸収されます。
④大腸の長さは、約1.5メートル。食道、胃、小腸に続いて、消化の最終の働きを担当しています。吸収されずに残ったものは、はじめはドロドロの状態ですが、大腸の中をゆっくりと進みながら、水分が吸収されて排出されやすい硬さになり、便として排泄されます。健康な大腸は、腸の「ぜん動運動」というギュッと強く縮んでは緩む動きを繰り返すことで、便をスムーズに送り出していきます。
⑤大腸の終わりS状結腸から肛門につながるところが直腸です。便は1日に数回起こるぜん動運動によって直腸に送られますが、直腸は大腸(結腸)に比べてやや太く、排便まで多くの便を溜めておけるようになっています。
便が溜まることで「便意」が生まれ、脳に伝わって排出の指令を待ちます。
食べたものが肛門から排出されるまでに要する時間は、約24~72時間。
消化・吸収・排泄までの時間は長い道のりです。
栄養素を考えることと同じくらい、口から食べたものがどのような経緯で出ていくのかを知ることも大事ですね。
便意でお悩みに方は、消化・吸収のどこに原因があるのかを考える一つの要因にもなると考えられます。
Drs.Fitness K STUDIO
健康運動実践指導者
袖岡 洋